第2回宮城県「柔道整復学」構築学会(平成18年6月25日)


特別講演 医療法人社団 白嶺会
仙台整形外科病院々長 佐藤哲郎先生


特別講義 柔道整復研修試験財団
専門委員 医学博士佐藤揵先生


柔整応用講座
仙台大学体育学部運動栄養学科教授
体育科学博士 藤井久雄先生

平成18年6月25日、江陽グランドホテルにおいて、第2回宮城県「柔道整復学」構築学会が盛大に開催されました。この会議は、柔道整復師が柔道整復学を構築するため、柔道整復師による問題提起、整理、検討がおこなわれ、柔道整復師業界に幅広く提言していくことを目標として発起された学術会議です。この度の学会も、515名の学習意欲のある皆様方の参加を頂きまして、大いに盛り上がった学術会議となりました。前回は、予想をはるかに上回る参加者のため会場に入りきれず大変ご迷惑をお掛けした経験をもとに、今回は倍以上の広さの会場でゆったりと参加していただくことができました。

特別講演に医療法人社団「白嶺会」、仙台整形外科病院々長 佐藤哲朗先生をお迎えし、「脊骨の病気の考え方」~手遅れにならないために~と題しまして、貴重なるご講演をいただきました。続きまして、当会上泉会長の示唆する「これからの会員と会の道しるべ」事業の一つであります、「柔整スクール」特別講義「身体機能評価法・実技」が、柔道整復研修試験財団 専門委員 医学博士佐藤揵先生によって開校されました。さらに、仙台大学体育学部運動栄養学科教授 体育科学博士藤井久雄先生に、柔整応用講座「健康と栄養・食事」についてご講演を頂き、私達の臨床と密接な係わり合いのあることに尚一層気付かせていただいたご講演となりました。

また、柔整臨床研究発表:「コア」の捉え方 身体の安定化における体幹筋群の重要性 後藤充会員。小児の手指骨骨折を見逃さないための初期評価~臨床症状とレントゲン像との比較~新井田一吏会員。組織損傷発生機序に関する一考察~柔道整復的見地から分子生物学的に考える~岩佐和之会員の3題。柔整介護関連発表:『介護予防事業参加の報告と柔整師の可能性についての一考察』洞口努氏、『パワーリハビリの実施状況と効果の検証報告』兼子広喜氏の2題。理学療法分科会:『デジタル超音波による骨・軟部組織の読影について』(株)エス・エス・ビー富田孝次氏。『高気圧酸素が及ぼす作用とその特徴について』有限会社イーストワークス成田良彦氏。『高電圧パルス電流療法理論と治療効果について』伊藤超短波株式会社長田英司氏ら3題。学生発表:『足関節内がえし捻挫と足関節背屈力、底屈力の関係』東日本専門学校。『冷却と温熱その効果ーどちらが効果的かー』赤門鍼灸柔整専門学校。『拮抗筋バランスによる柔軟性の向上を求めて』~大腿四頭筋とハムストリングスの拮抗作用による体前屈における柔軟性の一考察~仙台接骨医療専門学校の3題の発表と合わせて、当会公益活動の一つであります、接骨院ボランティア宮城(通称=SVM)の成果の延長線といたしまして、「減災は地域から」~現代版「向こう三軒両隣」~をテーマとした”県民フォーラム”を同時開催。柔道整復師と地域とのあり方や関わり方などから、「柔道整復学」構築の研究要素として論議することを目的に、新しい試みとして実現させることも出来ました。

業界、自治体、メディア、企業、一般県民からバックアップを頂いている本学会は、多くの柔道整復学の構築を願う方達への「情報発信地、宮城」となるにふさわしい取り組みであると確信するに足りうる意義ある学術会議となりました。当会の学会は、業界に止まらず広く門戸を開いております。次回、平成20年開催に皆様のご参加を心からお待ちしています。